歯列矯正で歯を抜くか抜かないか?
矯正治療においてよく歯を抜いて治療をすると聞いたことがありませんか?
すきっ歯ではまず抜くことはありませんが八重歯や乱杭歯ではほとんどが抜くことになります
矯正治療における抜歯は普通におこなわれていることですがなぜ抜くのでしょうか
左図は並びが悪い歯の図です
右図は綺麗な歯並びの図です
上の2つの図を重ねてみたものです
一番奥の歯の位置に注目してください
綺麗な歯並びのほうがより後方にあるのがわかります
要するにこのような歯並びを治すためには並べるためのスペースが不足しているわけです
ですから歯の中で一番役割が少ない歯、前から4、5番目の歯のどちらかを抜いてスペースを確保しなければならないのです
ここでお気づきの方がおられると思いますが、歯を抜かずに奥歯をより後方に移動させればいいのではないでしょうか
実はこれが大きな問題なのです
歯列矯正で本当に歯は抜いてもいいのか?
現在矯正治療において歯を抜く場合「必要が無い歯なので」や「役割が少ない歯なので」と常識のように抜歯が行われています
虫歯の状態やその時の歯の欠損状態などにより抜歯をして歯を動かすほうがメリットがあると判断する場合もありますが、すべて健康な歯であった場合どうなのでしょうか
噛み合わせから考えると確かに役割は少ないかもしれませんが、もともと人間に備わっている歯ですし必要が無いものであれば退化していってもおかしくないと思うのですが
事実、親知らずは退化傾向にありますし、足の小指も退化傾向にあります
都合よく矯正治療をおこなうための捏造された常識かもしれません
現実的には抜歯により問題があることもあまり無いようなのですが、やはり「抜かないで出来るならばそのほうが」と考えるのは私だけでしょうか
奥歯は奥に移動させることはできないのか?
物を動かすには固定源と力が必要です
矯正治療においてはそれぞれの歯が固定源となりワイヤーやゴムの力で移動をするのです
しかし歯の種類により固定能力に差があります
奥歯は最も強く前歯は弱いのです
奥歯を固定源として前歯は動きます、その際若干は奥歯も動きますがたいした量ではありません
奥歯以外の歯をすべて固定源とし奥歯を動かそうとしても前歯がさらに前に出てしまい、これを戻すときに奥歯はまた前に移動します
結果としては歯以外にしっかりとした固定源を用意しなければ奥歯は奥に必要な量移動できないということです
歯以外に固定源があるのか?
ヘッドギアーの使用
ヘッドギアーを使えば固定源を得ることは可能です
しかしこのようなものを一日中装着できるでしょうか?
就寝中に寝返りもできません
また上顎には使えますが下顎は動くため使用できません
インプラント(アンカー)の応用
これは通常のインプラントとは別の矯正専用のインプラント(アンカー)を使用します
このアンカーを顎の骨に固定し固定源として使います
上顎でも下顎でも常時移動力を得ることができ,.うっとうしさがありません
また奥歯の奥への移動だけではなく、今までの矯正では困難だった歯の移動に応用できるため今後矯正治療の主流になるといっても過言ではありません
ただし埋め込みに簡単な処置が必要になります
インプラント(アンカー)矯正
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