糖尿病は多くの合併症などを併発しやすい厄介な病気です。
歯科の治療上では通常に比べ炎症を起こしやすい、合併症の種類により治療上問題がでる、治療中の低血糖発作、食事に支障が出ることによる食事療法への障害などがあります。しかし治療ができないということではなく状態を把握して治療する必要があるということです。
まず糖尿病の方は現在の状態をきちんと把握しておきましょう
- 血糖値
- 自分の空腹時血糖値がどのくらいであるか。できれば130mg/dl以下であることが大事です
- 治療法
- 食事療法のみか、飲み薬があるか、インスリンを注射しているか、薬の名前や回数、量なども知っておきましょう
- 合併症
- 糖尿病はいろいろな合併症を起こします。現在どんな合併症があるか、またその治療法なども知っておかなければなりません
- 通院している病院と主治医
- 現在糖尿病で通院している病院名や主治医の先生の名前など
まず上記の情報を歯科医にお話ししてください。これをもとに治療上何が必要かの判断をします。
糖尿病の方の歯科治療は合併症がなくきちんとコントロールされている場合はほとんど特別な対応は必要ありません。
しかしそうでない場合はかかりつけの内科の先生との連携が必要となることがあります。
糖尿病でなりやすい疾患
- 虫歯
- 唾液中のグルコース濃度の上昇などにより虫歯が多発しやすくなります
- 歯周病
- 白血球の能力低下により感染しやすく、細菌が繁殖しやすいため歯周病になりやすくかつ進行が早くなります
- その他炎症性疾患
- 上記と同じ理由により口腔内の炎症性の疾患を引き起こしやすく、進行も早く治りにくくなります
低血糖発作を起こしたことがある方へ
治療中に発作がおきることがあります。この場合糖分摂取により改善しますので砂糖などをお持ちになられたほうが望ましいでしょう。
また予約の時間帯は発作がおきにくい食後の時間たいがいいでしょう
治療上の注意
- 抜歯や外科処置が必要な場合、事前に十分な抗生物質の投与が必要になるため初診当日の抜歯や外科処置は避けることになります。
- 広範囲の治療は食事療法の妨げになりますのであせらず少しずつの治療が適切です。
- 場合により内科主治医先生との連絡や糖尿病再コントロールが必要になることもあります。
糖尿病の方へ
糖尿病の方に大切なことは、血糖値などのコントロールはもちろんのこと正しい食生活や規則正しい生活そしてプラークコントロール(歯磨き)などの口腔衛生です。
口の中に自覚症状がある方は疾患が進行しやすく治りにくいため早めに歯科医院を受診されることが大事です。
自覚症状の無い方でも検診などで歯科疾患の有無の確認とプラークコントロールの指導をお受けになることを強くお勧めします。
COPYRIGHT FUJISAKI 2CHOME DENTAL ALL RIGHT RESERVED
藤崎2丁目歯科 知識の部屋は福岡市早良区藤崎の歯科医院「藤崎2丁目歯科」が皆様の歯科に関する知識の向上を目的として管理運営されています
藤崎2丁目歯科 知識の部屋に対するご意見ご希望などございましたら藤崎2丁目歯科フォームから連絡ください
藤崎2丁目歯科 知識の部屋の内容を無断で転載することはご遠慮ください