よく私は「一日に何回歯を磨きますか」と質問する。
1回、2回、3回という答えが多い。
「それではいつ磨いていますか」と聞くと
朝は「朝食後」という答えが最も多く「起きてすぐ」という方も多少いる。
昼は「昼食後」。
夜は「寝る前」。
これが一般的のようだ。
朝以外、食前に歯を磨く人はまずいない。
なぜ歯を磨くのか?
食べかすや歯垢を取り除くためである。
それから考えると当然食後ということになる。
「こんなことわかりきっている」と思われていることだろう。
ここで疑問がある。
「朝は起きてすぐ口の中が気持ち悪いからまず歯を磨く」という意見、理解できると思う。
しかしなぜ夜は食後ではないのだろう。
皆さんもそう思いませんか?
歯磨きの目的は汚れ落としのみか?
食後の歯磨きは食べかすの清掃であることに間違いは無い。
しかし寝る前の歯磨きはそうではない。
人間は寝ている間唾液の分泌量が大きく減少する。
唾液には殺菌作用があり、これが減少することにより口の中の細菌の数がどんどん増えていく。
だから朝起きてすぐは口の中が気持ち悪い。
細菌の増殖は1→2になり、2→4になる。
だから寝る前に少しでも細菌の数を減らしておくことには大いに意義があると思わないだろうか。
ここで結論
歯磨きは「朝食後」「昼食後」「夕食後」「寝る前」の4回が望ましい。
タイミングは食後できるだけ早く。
最近食後30分は磨かないほうが良いという意見がある。
これは食事のときに唾液の分泌量が増え、食後もしばらくそれが続くため殺菌作用や唾液による「再石灰化」を期待できるという意見である。
むし歯は食べかすなどを細菌が分解し、そのときに酸が発生し歯を溶かすことから起こる。
なのに食べかすを口の中に置いておいてもいいのだろうか?
「再石灰化」は有り得ることだが、これで虫歯が治るのか?
たくさんの唾液によりこれらの効果があるとして、食事だけでなく歯を磨いたときも大量に唾液が分泌されるから、食後すぐに歯を磨いても唾液の分泌を止めるわけではないと思うのは私だけか?
やはり私は食後できるだけ早く磨くほうがいいと思う。
完璧な歯磨きを4回するのか?
歯垢が形成されるのに必要な時間は約24時間である。
だから、理論的には1日に1回ほぼ同じ時間にきちんと磨けば歯垢は口の中には残らないことになる。
これから考えると「1日に1回十分な時間が取れるところで丁寧に磨き、残りはある程度」ということになる。
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